自己破産すると自動車はどうなってしまうのか?
自己破産をすると、財産を保持できなくなる、ということは多くの方が理解していることだと思います。その自己破産ですが、しっかりと理解して欲しいことに、必ずしもすべての財産が没収されてしまうわけではない、ということがあります。
つまり、没収されてしまう財産と没収されない財産があるのです。
今回は自動車が没収されてしまう財産なのか?それとも没収されない財産なのか?といったことを明らかにしていきます。
■ローンが残っている自動車はどうなるのか?
・ローン会社に引き取られてしまう
自動車ローンが残っている状態で自己破産をすると、ローン会社に自動車が引き上げられてしまいます。ローンの残りがほとんどない、といった状態であったとしても引き上げられてしまうので、注意して下さい。
そもそも、自動車ローンの多くはローン会社が所有者になっているケースが多くなっているのです。ですから、仮に引き上げられてしまったとしても文句は言えません。自動車ローンを完済するまでは、自動車を借りて利用しているような状態、と言っても過言ではないのです。
■ローンは完済しているが、まだ比較的新しく市場価値がある自動車はどうなるのか?
・没収されてしまう
価値がある財産は、自己破産時には換価されてしまいます。そして、債権者配当される、といったシステムを持っているのです。
市場価値がある自動車なのか?それとも市場価値がない自動車なのか?といったところで自動車の運命も大きく変わってきます。
事前に自分の自動車に市場価値があるのか?といったことは前もって調べておくと良いかも知れません。特に生活する上で自動車の利用は欠かせない、という方は注意しましょう。
■ローン完済済みで市場価値がない自動車の場合はどうなるのか?
・自己破産後も保持し続けることが可能
問題は、どのような自動車であると市場価値がない、と判断されるのか、という部分です。裁判所の判断によっても違いがあるのですが、1つの参考にある情報として自動車の登録年数があります。要はどれくらい古い自動車であるかによって、市場価値があるか?それとも市場価値がないか?が判断されているのです。
・普通車であれば5年以上経過していれば市場価値はない、と判断される
・軽自動車であれば7年以上経過していれば市場価値はない、と判断される
逆に考えれば、普通車は5年未満、軽自動車であれば7年未満で市場価値があると判断されて没収される事になってしまいます。